日本エイズ学会特別教育セッション_症例から学ぶHIV感染症診療のコツ

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HCMI-J

協賛:GSK

■第15回日本エイズ学会
 特別教育セッション(公開講座)報告

本セッションは2001年11月に開催されました。
 プリントアウト等をして本資料を活用される場合、情報の鮮度にご注意ください。
 新しい治療薬、新しいデータ、副作用報告など、情報は日進月歩で変化します。情報を診療に活用される場合は、その時点で最新の情報として有効かどうかを確認して下さい。
I care... Do you?

●あいさつ/アウトライン

「女性とHIV感染症」の問題解決イニシアチブを臨床からはじめよう
〜それが目に見える問題になる前に〜


 「プロテアーゼ阻害剤によるハネムーンはもう終わった」という言葉が米国のHIV感染症専門医の間で囁かれるようになった1990年代後半、私たちは多剤耐性HIV、代謝異常など新たな課題と向き合うことになりました。現在、1年のうちに治療ガイドラインが何度も変更され、目の前の患者にとって何が最善であるのかということを問い続けることの重要性が、日常の診療のなかで、ますます高まっているといえるでしょう。
 このような状況において、患者の理解や患者を尊重する専門家の姿勢が服薬アドヒアランスであり、それが治療の成功の鍵であるといっても過言ではありません。しかし、理解のチャンスはまた、誤解のチャンスでもあります。治療対象を知るための視点やスキルを、私たちはどれほどもっているでしょうか。
 今回の教育セッションでは、途上国のみならず先進国においても、感染拡大が顕著な「女性」についてフォーカスをあてることになりました。「女性」という対象は、2001年末の現在、日本において、決してマジョリティとはいえません。「不特定神話」は女性を予防行動や受検行動から遠ざけ、また、専門家による研究のテーマあるいは対象としての女性の位置づけも不十分であるために、女性患者のためのより良いケアと治療のために必要な情報が絶対的に不足しています。ある日、突然訪れる女性患者の治療ニーズは男性とどう異なるのか。性差が指摘される副作用や検査結果をどう理解し、また、いかにして妊娠や出産を考慮した最適な治療を提供できるか、という検討を誰もが準備しなくてはならない時代であるといえます。
 今回のメインスピーカーであるKaren Beckerman先生は、HIV感染症領域のリーダーシップをとるカリフォルニア大学サンフランシスコ校およびサンフランシスコ総合病院における女性と子供のためのHIVプログラムのディレクターとして、女性患者のための治療、妊娠や出産の豊富な臨床経験をおもちです。また、今回、Interactive Sessionにご参加いただく味澤先生は、日本において最も多くの女性患者の臨床経験をおもちです。このお二人の豊富な臨床経験が、Interactive Sessionを通し、明日、出会うかもしれない女性患者の治療にいかされることと期待いたします。
 最後になりますが、昨年に引き続き、本年度もInteractive Sessionの開催をご支援いただきましたグラクソ・スミスクライン株式会社のスタッフの皆様、共催のためのご支援をたまわりました第15回日本エイズ学会関係者の皆様に感謝申し上げます。
 「問題が大きくなる前に女性のケアのための情報を関係者と共有することに意義がある」とし、イニシアチブをとってくださった青木先生ならびに岩本先生、また、問題が見えにくいなか、本テーマの意義をご理解いただき、ご参加いただきました皆様に心より感謝いたします。

●講師プロフィール

Karen P. Beckerman, MD Karen P. Beckerman, MD
Assistant Professor
Department of Obsterics, Gynecology and Reproductive Science Director, Bay Area Perinatal AIDS Program
San Francisco General Hospital

サンフランシスコ総合病院産婦人科/リプロダクティブ・サイエンス部門准教授。1982年ノースカロライナ大学メディカル・スクール卒業後、ワシントン大学医学部フェロー等を経て1992年よりカリフォルニア大学サンフランシスコ校およびサンフランシスコ総合病院に准教授として勤務。
1995年からはベイエリア周産期エイズ・プログラムのディレクターも兼務し、臨床、教育の第一線で活躍している。また、Gladstone Institute of Virology and Immunologyの客員研究員として抗HIV療法の薬物動態を中心とした研究にも関わっている。

青木 眞先生 青木 眞先生  
感染症コンサルタント

1979年弘前大学医学部卒業。沖縄県立中部病院等で研修後、ケンタッキー大学の内科に勤務。1987年に米国内科専門医、1993年に米国感染症内科専門医を取得。帰国後は、聖路加国際病院感染症科、国立国際医療センターエイズ治療・研究開発センターを経て、現在はサクラ精機株式会社学術顧問。感染症コンサルタントとして複数の医療機関の診療にあたるほか、複数の大学医学部の非常勤講師として後進の指導にあたる。1999年米国内科学会フェロー(FACP)。

味澤 篤先生 味澤 篤先生  
都立駒込病院感染症科医長

1980年慶応大学医学部卒業。同大学内科教室を経て1988年より都立駒込病院感染症科に勤務。内科学会、日本呼吸器学会、日本感染症学会認定医。日本最大規模のHIV感染症の臨床病院において、診療および医師の教育に携わるほかに、文部科学省、厚生労働省、自治体の各種委員、研究員を歴任。予防から最先端の治療まで幅広く活躍。

岩本 愛吉先生 岩本 愛吉先生  
東京大学医科学研究所教授

1974年東京大学医学部卒業。内科研修の後、東京大学医学部第1内科入局。1981年東京大学医学部助手(細菌学教室)。トロントに3年間留学。講師、助教授を経て1994年11月より島田馨教授の後任として東京大学医科学研究所・感染症研究部(2000年4月より東京大学医科学研究所・先端医療研究センター・感染症分野に改組)教授。1995年1月以降は附属病院・感染免疫内科長として診療責任者でもある。HIV感染症を中心に、きめ細かな診療に根ざした臨床研究を目指している。
 
HIV Care Management Initiative-Japan